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下司 和男
Ferroelectrics, 66, p.269 - 286, 1986/00
テトラメチルアンモニウム・テトラハロゲン金属化合物、{N(CH)}XY(X:Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn;Y:Cl,Br)は、不整合変調波数のロック・インによって種々の整合構造が安定となる。圧力-温度の二次元空間内での相安定性を調べることにより、これらの化合物にみられるさまざまなロック・イン転移を統一的に記述することができることを示した。また、-ZnCl,-CoCl化合物に対する重水素化効果と圧力効果の相関性、-XBr化合物の特異な圧力効果について、主に著者らが行ってきた実験結果の解説を行った。
下司 和男; 飯泉 仁
Journal of the Physical Society of Japan, 54(11), p.4205 - 4212, 1985/00
被引用回数:8 パーセンタイル:61.83(Physics, Multidisciplinary){N(CD)} ZnBrの相転移を、誘電測定および中性子散乱によって調べた。相転移温度とその圧力係数はそれぞれ14.2C,0.183KMPaで、軽水素塩の値と誤差の範囲で変わらなかった。高温相において、b-およびc-方向に線状にのびる中性子散漫散乱が観測された。散漫散乱の極大は(h,k,l0.4)、(h,k0.5,l)に存在する。(3,0,1.6)における散漫散乱強度は、温度降下と共に増大し、-4.7Cで発散する傾向を示す。他方、(3,1.5,0)における強度の温度変化は小さい。フォノン分岐のソフト化は観測されなかった。
下司 和男; 小沢 国夫
Journal of the Physical Society of Japan, 53(2), p.627 - 634, 1984/00
被引用回数:36 パーセンタイル:87.02(Physics, Multidisciplinary){N(CH)}MnClの相転移に対する静水圧の効果を高圧下の誘電測定によって調べた。圧力-温度空間内での不整合相の領域を決定した。135MPa~240MPaの範囲で、a-軸方向の誘電率がピークを示すことを見出したが、対応する-ZnCl、-CoCl、-FeCl化合物と異なり強誘電相の存在は認められなかった。
下司 和男; 小沢 国夫
Journal of the Physical Society of Japan, 52(7), p.2440 - 2442, 1983/00
被引用回数:31 パーセンタイル:85.87(Physics, Multidisciplinary){N(CH)}XBrの相転移に対する静水圧の効果を調べた。(X:Zn,Co)-ZnBr塩及び-CoBr塩の相転移温度(それぞれ1気圧に於て14.8C及び14.0C)は圧力と共に直線的に増大する。-ZnBr塩、-CoBr塩の相転移の圧力係数は、それぞれ0.183degMPa、0.182deg MPaである。圧力誘起中間相の存在は検出されなかった。
下司 和男
Journal of the Physical Society of Japan, 52(8), p.2931 - 2935, 1983/00
被引用回数:40 パーセンタイル:88.69(Physics, Multidisciplinary){N(CH)}MnBrの単結晶の育成を行い、相転移を誘電測定によって調べた。この結晶は3.5Cに相転移を示し、相転移点は圧力に対して直線的に増大する。相転移点の圧力係数は0.185deg MPaで、この値はこれまで報告した{N(CH)}CoBr、{N(CH)}ZnBrの値とほぼ等しい。相転移の様相の類似から、{N(CH)}XBr(X:Zn,Co,Mn)の相転移に関して共通の機構が考えられる。
下司 和男
Journal of the Physical Society of Japan, 52(10), p.3322 - 3324, 1983/00
被引用回数:10 パーセンタイル:79.6(Physics, Multidisciplinary)高圧下の誘電率の詳しい測定により、これまではっきりしなかった{N(CH)}FeClの強誘電相の領域を決定した。強誘電相の温度幅は最大 約1Cであって、これまで知られている同種の化合物、{N(CH)}CoCl ,{N(CH)}ZnCl及びその重水素化物の場合に較べはるかに狭いことが明らかになった。
下司 和男
Journal of the Physical Society of Japan, 52(7), p.2534 - 2537, 1983/00
被引用回数:13 パーセンタイル:71.9(Physics, Multidisciplinary)前に、{N(CD)}CuBrが強誘電性を示すことを報告したが、この化合物の相転移に対する重水素置換の効果を調べた。重水素置換による相転移温度の変化はほとんどなく、又、圧力-温度相図も軽水素塩のそれと最大5C以内で一致した。この結果は、強誘電性{N(CD)}XCl(X:Zn,Co)の場合著しい重水素化効果がみられた事と対照的である。-CuBr塩の小さい重水素化効果は、この物質の相転移に対する水素結合の寄与が小さいことを示唆している。
下司 和男
Journal of the Physical Society of Japan, 51(1), p.203 - 207, 1982/00
被引用回数:93 パーセンタイル:95.6(Physics, Multidisciplinary){N(CH)}XBr(X:Zn,Co,Cu)の単結晶を育成し、相転移を誘電的方法によって調べた。結果を対応する-XCl塩の場合と比較した。-XBr塩の相転移は、-XCl塩のものと全く異なることが分った。{N(CH)}ZnBr,{N(CH)}CoCrでは、それぞれ13.5C、13.8Cに二次転移がみられたが、対応する-XCl塩でみられた強誘電性は示さなかった。{N(CH)}CuBrでは-1C、-31C、-36Cに相転移が存在し、-31C~-36Cの温度領域で強誘電性を示す。強誘電性がC-軸方向に現れること、及び-1C~-31Cの間でb-軸方向に変調をもつ不整合相が現れることは、これまでに知られている硫酸アンモニウム系強誘電体にみられない特徴である。
下司 和男
Journal of the Physical Society of Japan, 51(4), p.1043 - 1044, 1982/00
被引用回数:27 パーセンタイル:90.81(Physics, Multidisciplinary)重水素置換化合物{N(CD)}ZnClは、軽水素塩{N(CH)}ZnClにみられる強誘電相を示さない。{N(CD)}ZnCl相転移を高圧下で測定した結果、0.03GPa~0.13GPaの圧力範囲で強誘電相が出現することが明らかになった。この化合物の軽水素塩が1気圧で示す逐次相転移の様相は、重水素塩の約0.05GPaでの相転移に対応することが分った。
下司 和男
Journal of the Physical Society of Japan, 51(8), p.2532 - 2537, 1982/00
被引用回数:36 パーセンタイル:87.83(Physics, Multidisciplinary){N(CH)}XCl(Xは2価金属イオン)の不整合構造及び、変調周期のロック・イン機構によって生ずる強誘電相又は強弾性相の安定化に関して、近年多くの研究が行われてきている。相転移に対する水素結合の役割を明らかにする目的で、重水素置換化合物{N(CD)}XCl(X:Zn,Co,Cu)の単結晶を育成し誘電測定によって相転移の様相を調べた。-ZnCl塩では、強誘電相の消失、-CoClでは低温側の不整合相の消失が重水素置換によってもたらされた。しかし、-CuCl塩の相転移に関しては、重水素置換による僅かな転移温度の変化のみが見出された。上の結果を靜水圧の効果と対比させて、転移の機構の議論を行った。
長谷部 勝彦*; 増山 博行*; 谷崎 茂俊*; 下司 和男
Journal of the Physical Society of Japan, 51(4), p.1045 - 1046, 1982/00
被引用回数:40 パーセンタイル:95.23(Physics, Multidisciplinary){N(CH)}CuBrの不整合-整合転移による強誘電構造の安定化をX-線回折により調べた。-2C~-31Cの間で(h、k;l)に衛星反射が観測された。の値は約0.6である。-31C~-36Cの強誘電相では=1/2の超格子反射がみられる。b-軸方向の不整合変調とその整合化によるc-軸方向の自発分極の出現は、硫酸アンモニウム型結晶のうちで本物質で最初に見出されたものである。
下司 和男
Journal of the Physical Society of Japan, 51(7), p.2051 - 2052, 1982/00
被引用回数:17 パーセンタイル:84.3(Physics, Multidisciplinary)重水素化合物{N(CD)}CoClの逐次相転移に対する静水圧の効果を調べ、対応する軽水素化合物の転移との関係を明らかにした。圧力-温度相図の比較によって、重水素化の効果は、仮想的な負の圧力-0.05GPaの印加と等価であることが知られた。この結果はすでに報告した{N(CD)}ZnClの圧力、重水素化効果と著して類似する。
和田 三男*; 鈴木 雅晴*; 沢田 昭勝*; 石橋 善弘*; 下司 和男
Journal of the Physical Society of Japan, 50(6), p.1813 - 1814, 1981/00
被引用回数:31 パーセンタイル:90.82(Physics, Multidisciplinary){N(CH)}CuBr単結晶を育成し誘電性を測定した結果、-32C~-36Cの温度範囲で強誘電性を示すことを見出した。自発分極の方向は擬六方晶c軸に平行である。
下司 和男; 飯泉 仁
Journal of the Physical Society of Japan, 48(1), p.337 - 338, 1980/00
被引用回数:41 パーセンタイル:91.77(Physics, Multidisciplinary)[N(CH)]ZnClの不整合衛星反射(h,0,l(1/3-))を中性子散乱によって調べた。不整合パラメータ-の値はII-I相転移点(23.6C)において-0.086である。の絶対値は温度硬化に伴って小さくなり、強誘電キューリー点(7.5C)に於て不連続的に0になる。この結果から、[N(CH)]ZnClの強誘電性も他のKSeO型強誘電体と同様に、不整合-整合相転移によって誘起されることが明らかになった。[N(CH)]ZnClは、他のKSeO型物質に較べ、の符号が反対であること,の絶対値がきわだって大きいこと,三次の衛星反射の強度が強いことが特徴的である。
下司 和男; 飯泉 仁
Journal of the Physical Society of Japan, 48(5), p.1775 - 1776, 1980/00
被引用回数:64 パーセンタイル:95.36(Physics, Multidisciplinary){N(CH)}CuClの斜方晶相,単斜晶相の間に不整合構造を示す中間相が20.5C~27Cの温度範囲に存在することを中性子回折によって明らかにした。不整合相に於て、衛星反射が(2,0,1-(1/3-))に認められ、パラメータ-の値は0.007で温度変化は著るしくない。20.5C~-11Cの間の単斜晶相では、衛星反射は整合位置(=0)に存在する。-11C以下で衛星反射は消失する。